巨人の国

ひょんな事から



第2名神の現場へブツを運ぶ事になった



某養鶏場からゴルフ場経由で
どんどん上る



道の切れ目に道があり、ガードマンが


 
ガードマンのおっちゃんに場所聞いて
行ってみる



下る下る 



くだるくだる



想像と違い



かっちり綺麗に舗装された道が



奈落へつづくように



下へ下へ



森や丘は
 


消失している



ところどころ



プレハブが立ち



こんなところに給油所がある



ダンプが行き交い



ガードマンは旗を振る



ガードマン以外はみなダンプや建設機械



生身の人間、歩いていない



舗装路に出るダンプはタイヤを
あつらえたデカイ水たまりで泥汚れを
おとす   



勝手がわからず
そのダンプを追い越したらガードマンに
注意された



よく見りゃ



ガードマンはおねーちゃんばっかりだ



ふるいのや



ふるくないの



たいていはふるくなくないの



要はふるいやつ。



どのプレハブかわからず



ガードねーちゃんに聞きまくる



小高い丘にそいつはあった



ついたら依頼客はおらず



代理人に受け取ってもらう



詰め所にいったのだが
5人ほど
作業員の方休憩中



みな疲れ切った様子



こちらの問いかけにも返事なし

 

再度問いかけてようやく



ひとり若いのが



やおら立ち上がる



受け取りもらう



みな不機嫌そうだ



やはり疲れ切っているのだ


 
やる事やって早々に立ち去る



帰りは目的果たして落ち着いたか



周りを見ながら帰る



よく見りゃあちこちにダンプが



ウロチョロしてる



アリの巣の中身を



見ているようだ



が、



デカイ



遠近狂っている



自分がバイクなだけに



余計デカく感じて



さながら巨人のなかに
放り込まれたようだ



いちいちビックリしながら



現場をあとにする



ホッとする



いろんな人間があり


仕事があり


まだまだ知らない仕事や


知ったつもりになっている事が


あるんだな


行き詰まったと感じても


世の中こんなもをんかと思っても


別の池に飛び込んだら


案外元の池も


違って見えるやもしれぬ